皆さんがゲームを遊んでいるとき、または作っているときに、
「なんかこのゲーム面白くないな…」
と思うことはありませんか?
今回は、ゲームを面白くする「フィードバック」について、記事を書いていきたいと思います。
「フィードバック」って何?
…とまあ、当然のように書き始めたのはいいですが、「そもそもフィードバックって何?」と思われるかもしれません。
フィードバックというと、一般的には意見や情報を受け取り、それらを製品に反映させるプロセスを指します。実際にゲームやアプリでは、開発元にフィードバックを送る機能を見かけることも多いでしょう。しかし、この記事におけるフィードバックはそれとは意味が違います。
ここでの「フィードバック」とは、ユーザーの操作・アクションに対して行われる動作のことを指します。
じゃあ、具体的にフィードバックとはどのようなものなのか。今回は、私がよく作るシューティングゲームを例に見ていきたいと思います。
STGを作ってみる
では実際にゲームを作ってみましょう。
今回は、ゲーム制作のチュートリアルでもよく題材にされる「インベーダー風のSTG」を作ってみました。
こんな感じでしょうか。
ゲームのメカニクス自体は非常にシンプルなので、制作の難易度が比較的低いというのは開発者から見たSTGの長所でもあります。初めて作ったゲームがシューティングゲームだったという人も多いのではないでしょうか。
で、面白いの?
「このゲーム、面白そうに見えますか?」
「クソつまらん」
と思うでしょう。だって、つまんないし。
大手やインディーを問わず、色々なゲームを遊んでいると当然、面白くないゲームに出会うこともあります。ゲームを退屈に感じる理由はものによって様々ですが、その理由の一つに「プレイヤーのアクションに対するフィードバックが適切でない」というものがあります。
例えばFPSのようなゲームがあったとして、敵を撃っても何も起こらず、ただパッと敵が消えるだけだったら、せっかく敵を倒しても何の達成感も感じないでしょう。
ソシャゲでガチャを引いたとして、ものすごくレアなアイテムが出たとしても、何の演出もなしに表示されるだけならば、せっかく当てた喜びも薄れてしまいます。
これらの退屈さは両方とも「せっかく何かをしたのに、それに値する何かが起こらない」ことに起因しています。要するに「プレイヤーに対するご褒美が足りていない」のです。
これが、「プレイヤーのアクションに対するフィードバック」が必要な理由です。ゲームを面白いと感じてもらうためには、プレイヤーのアクションをしっかり評価し、適切なご褒美を「演出」という形で与えてあげることが大切になってきます。
「フィードバック」を追加する
それでは、先ほどのゲームにフィードバックを追加していきましょう。
フィードバックを追加すると言っても、何でもかんでも演出を足せばいいというわけではありません。プレイヤーの行動に適切な評価を与え、それに見合ったご褒美を与えることが大切です。
まずは、敵を倒した瞬間に演出を加えてみましょう。
今のところ、敵に弾を当てても敵が消えるだけで倒したという感じはしません。そこで、倒した瞬間に破片が飛び散るエフェクトを追加してみます。
さっきよりも敵を倒したことがわかりやすくなりました。
さらに、画面エフェクトを加えてみます。ブラーと揺れを追加してみましょう。
(ただし、画面の揺れに関してはやりすぎると酔うので控えめに。ほんのわずかに揺れるぐらいで十分です。)
かなりいい感じになってきたんじゃないでしょうか。
次は、ショットを撃つ自機にも演出を追加していきます。
試しに、自機がショットを撃つ瞬間に反動で一瞬下がるような演出を追加してみます。ついでにショットの速度も上げておきましょうか。
最後に、スコアに関しても演出を追加してみましょう。敵を倒すと左上のスコアが加算されていきますが、それに対するフィードバックがないために気付きにくくなってしまっています。
そこで、敵を倒して得たスコアを表示するテキストを追加し、合計のスコアを表示するテキストそのものにも拡大・縮小のアニメーションを足してみましょう。
これで完成です。
最初のものと見比べると、かなり面白そうな見た目になったのではないでしょうか。
このように、ショットを撃つ、敵を倒す、スコアを得る、などのアクションに対してフィードバックを追加することで体験の質を向上させ、見ていて楽しいゲームを作ることができました。
アセットを利用する
とはいえ、様々なアクションに対して細かい演出を作っていくのはかなり大変な作業です。
そんな時には、アセットストアのアセットを利用するのも有効な手段です。
ここではフィードバックを実装する際に役立ちそうなアセットをいくつか紹介します。
DOTween Pro
皆さんご存知、Unityにおける最強のTweenライブラリ。複雑なトゥイーンアニメーションも、コードを数行書くだけで実装できてしまいます。
FEEL
Corgi Engineなどのアセットを販売しているMore Mountainsによる、「フィードバックを超簡単に実装するためのアセット」です。まさに今回の記事で作ったような演出が、モジュールを追加していくだけで簡単に作成できるようになっています。
もしCorgi Engineを購入済みであればこちらのアセットもその中に入っているので、活用してみてはいかがでしょうか。
ゲームから演出を学ぶ
「フィードバックが重要なのはわかったけど、実際にどんな演出を足せばいいのかわからない...」
そんな時は一旦開発から離れ、他のゲームを遊んでみると良いでしょう。実際にどのような演出が用いられているのか観察してみることで、参考になることも多いかと思います。
例えば最近私がハマっているスプラトゥーン3では、敵を倒したとき、ボムが爆発したとき、ショップを切り替えたときなど、プレイヤーのあらゆる操作・アクションに対応した、きめ細やかなフィードバックが行われています。
爽快感溢れるエフェクトや心地良い効果音だけでなく、画面の揺れや歪み、UIのアニメーションなどの細かい部分にも注目してみると、このゲームがいかにこだわって作られているかがわかります。「神は細部に宿る」とはまさにこのこと。
操作に一切のストレスを感じさせない手触りの良さは、適切なフィードバックがあるからこそ。ゲームを観察してみると、普段は気付かないような細かな工夫を知ることができるのでオススメです。
まとめ
・アクションに対する「フィードバック」でゲームを面白く
・エフェクトや画面効果を有効に使おう
・ゲームを遊んで演出を学ぼう
いかがだったでしょうか。ゲームを作る上で演出は後回しになりがちですが、こういった細かい演出こそが、面白いゲームを作るために大切だったりもします。
この記事が少しでも制作の参考になれば幸いです。
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